卵巣がんとは何ですか?

卵巣がんとは何ですか

卵巣の様々な細胞から発生する悪性腫瘍を卵巣がんと呼んでいます。

日本における卵巣がんの罹患率は1985年から上昇傾向が続いており(図1)、近年では年間に約10,000人の女性が新たに卵巣がんに罹患し(図2)、約4,800人が亡くなっています(図3)。

図1 がん年齢調整罹患率の推移(1985~2012年)
部位別(主要部位)女性

がん年齢調整罹患率の推移(1985~2012年)部位別(主要部位)女性

がんの統計編集委員会 編, 『がんの統計 '18』, 公益財団法人がん研究振興財団, p49

図2 部位別がん罹患数(2014年)

部位別がん罹患数(2014年)

がんの統計編集委員会 編, 『がんの統計 '18』, 公益財団法人がん研究振興財団, p23

図3 部位別がん死亡数(2017年)

部位別がん死亡数(2017年)

がんの統計編集委員会 編, 『がんの統計 '18』, 公益財団法人がん研究振興財団, p15

卵巣がんの原因

卵巣がんの多くは閉経後に発症します。卵巣がんの発生には、排卵する際に卵巣表面にできる傷が関連すると考えられており、排卵回数が多いほど危険性が高まります。排卵回数は最近のライフスタイルの変化に伴い増加傾向にあります。

こうした生活環境による要因のほかに、遺伝的な要因が関与している場合もあります。このうち、特定の遺伝子の病的な変異が親から子へと伝わり、それが原因で発症する卵巣がんを「遺伝性卵巣がん」といいます。

国内で最近行われた研究の結果、卵巣がんと診断された患者さんのうち17.8%の方が、特定の遺伝子に病的変異がある遺伝性卵巣がんであることが分かりました(図4)1)。比較的若い年齢で卵巣がんになった患者さん、卵巣がんになったご家族がいる患者さん、特定のタイプの卵巣がんの患者さんでは、こうした遺伝性卵巣がんの可能性が高いことも分かりました(表1)1)

図4 遺伝性卵巣がんと診断された患者さんの割合
(27~87歳の卵巣がん患者さん230人)

遺伝性卵巣がんと診断された患者さんの割合(27~87歳の卵巣がん患者さん230人)

1)より作図

表1 遺伝性卵巣がん患者さんに多くみられる特徴1)

  • 55歳未満で卵巣がんと診断された。
  • 卵巣がんになった家族(祖母、母、姉妹)がいる。
  • 高異型度漿液性(こういけいどしょうえきせい)と呼ばれるタイプの卵巣がんである。

1)Hirasawa A, et al. Oncotarget 2017; 8: 112258-112267

卵巣がんの早期発見・早期治療

早期に卵巣がんが見つかって治療を受けた女性は、治療効果が高くなることが分かっています。進行がんになる前に卵巣がんを見つけることがとても大切です2)

2)Heintz AP, et al. Int J Gynaecol Obstet 2006; 95(Suppl 1): S161-192.

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