治療による副作用
副作用とは、治療に関連して起こる身体的・精神的に有害な反応です。
手術や薬物療法による副作用は個人差がとても大きく、出現するかしないか、程度が軽いか重いか、持続期間が短いか長いかなど、患者さん一人ひとりで異なります。ここで紹介されている症状や変化、それ以外にも気になることがありましたら、主治医に相談しましょう。予防や治療(対処)については医療スタッフから説明を受けましょう。
疲労・倦怠感
酸素を運搬する赤血球(血液の成分の一種)を作る能力が一時的に低下して貧血を起こすことがあります。貧血になると、酸素が十分身体に行き届かなくなり、心身の疲労感や倦怠感、めまい、息切れなどの原因となります。
吐き気・嘔吐
現在は制吐剤などの支持療法の進歩などによりかなり改善されています。
日常生活での対処法について医療スタッフから説明を受けましょう。
過敏性反応
アレルギーによく似た(厳密には違うとされています)反応として、過敏性反応が出現することがあります。重症化することもありますので、気になることがありましたら、必ず主治医に相談しましょう。
- 皮膚の変化
- 赤くなる、蕁麻疹が出る、かゆくなる
- 消化器の症状
- 腹痛、急に便意を催してトイレに行きたくなる
- 呼吸器の症状
- 息苦しさ、血液中の酸素濃度の低下、咳がでる
- 循環器の症状
- 低血圧/高血圧、脈が極端に早くなる/遅くなる
- 痛み
- 胸や背中、腰の強い痛み
発熱、貧血など
副作用で最も重要なもののひとつに骨髄抑制があります。白血球、赤血球、血小板などの血液の成分がそれぞれ一時的に減少することをいいます。これによって細菌に感染しやすくなり、熱が出たり貧血になったり出血しやすくなったりします。重症化することもありますので気になることがありましたら、必ず主治医に相談しましょう。
腎障害
腎臓の働きが悪化する腎障害が発現することがあります。
腎障害には治療開始から数日以内に発現する即時型と、治療を長く続けることで発現する蓄積毒性型があります。血液検査で腎機能を確認します。