再発後の卵巣がん治療

ふたたび治療と向き合うために
もしも再発したら、以前にがんに立ち向かった
経験があることを思い出してください。

再発卵巣がんの治療方法

卵巣がんが再発した場合は、
抗がん剤治療(化学療法)が
主な治療法になります。*1

治療終了後から再発までの期間が
6ヶ月未満

使われる薬の種類は、前回の抗がん剤治療(プラチナ製剤を含む多剤併用療法)から再発するまでの期間をもとに選択されます。*2
抗がん剤治療(プラチナ製剤を含む多剤併用療法)終了後から再発までの期間が6ヶ月未満の場合は、前回の治療で用いた薬では効果が期待できないため、異なる薬での治療が基本となります。

治療終了後から再発までの期間が
6ヶ月以上

一方、再発までの期間が6ヵ月以上の場合を「プラチナ感受性再発」といい、再度プラチナ製剤を含む多剤併用療法が行われます。*1*2
プラチナ感受性再発の患者さんでは、安定した状態をできるだけ長く保つための維持療法として、分子標的薬が用いられることもあります。*3

手術

再発卵巣がんに対する手術の有効性は十分確立されていませんが、再発した時期や部位、病変の数、患者さんの状態などによっては、「第二次腫瘍減量術」と呼ばれる方法が検討されることがあります。また、症状緩和を目的とした切除やバイパス術などが行われることもあります。*4

放射線治療

放射線治療は、卵巣がんが再発した場合、疼痛や出血などの症状緩和を目的に行われることがあります。また脳転移に対しては、症状緩和だけでなく、予後の改善のために行われることもあります。*1

  • 国立がん研究センターがん情報サービス 「卵巣がん・卵管がん 治療」
  • 日本婦人科腫瘍学会(編):患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん治療ガイドライン 第3版, 金原出版, p188-192, 2023
  • 日本婦人科腫瘍学会(編):卵巣がん・卵管癌・腹膜癌治療ガイドライン 2020 年版, 金原出版, p20, 2020
  • 日本婦人科腫瘍学会(編):卵巣がん・卵管癌・腹膜癌治療ガイドライン 2020 年版, 金原出版, p145-147, 2020